◎ 人間じゃないみたい
もうガーゼ貼るのも面倒くさいから、
今日から貼ってやらない。
傷はだいぶ良くなってきている。
何故こう、肉体は傷つけても傷つけても
治ろう治ろうとするのだろうか。
ホメオスタシスなど私には必要ないのだよ。
もういいぞ、治らなくて。
けれどいつの間にかケロッと治りやがる。
大きな痕は残れど戻るのだ。
心はどうだろうか。
心、なんてあまり使いたくない言葉だ。
自分の内面が如何に傷ついているかなど、
他人は興味ないんだからな。
見て分かるもの、それが全てだろう。
腫れはまだまだ引く様子はない。
デブがもっとデブに見える。
こんな醜い傷を残しているのだから、
まあこの際、自分の容姿などどうでも好いか。